- 医療法人社団一二三会 中村胃腸科、なかむら歯科
- 中村雅一先生,中村潤二先生
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- この度は、診療所の建替え誠におめでとうございます。「中村胃腸科」は、有床診療所として長年、地域医療を支えて来られたと思いますが、開業から今を振り返ってみていかがですか?
- 雅一先生 : この地に、「中村胃腸科」を開院してから、約40 年が経ちました。開業当初より、19 床の病床を持つ有床診療所として、一般の外来診療はもとより、手術を要する救急患者の受入も積極的に行い、毎日ほとんど昼夜休むことなく診療を行ってきました。そんな中、有床診療所の入院基本料などの診療報酬見直しや、看護師等スタッフの雇用が難しくなるなど、有床診療所を取り巻く経営環境は大きく変わりました。
また、自分自身の体力的な面においても、休日や夜間の対応が厳しくなってきたことも重なり、約10年前に病床を廃床しました。その後は、無床診療所として外来診療を行ってきました。開業した頃を思い出すと、大変な事も沢山ありましたが、家族やスタッフの支えがあり、なんとかここまでやってくることが出来ました。
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- 医院の建替えはいつ頃からお考えだったのでしょうか?
- 雅一先生 : 医療法人をゆくゆく歯科医である息子に継承していくことは考えておりました。しかし、建物を建ててから約40 年が経過しているため、現在の耐震基準を満たしておりませんでした。また、給排水設備や電気設備、空調設備等の設備面も、かなり老朽化していたため、次世代に継承していくにあたり、建替えの必要性を強く感じていました。
潤二先生 : 自分は大学を卒業後、約12 年に渡り、地元の医療法人が運営するクリニックの院長をやってきました。開業を意識し始めたのは、今から3 年位前からでしょうか?私は、子供の頃から父が夜間に救急で運ばれてきた急患の処置をしている姿や、長時間にわたる手術を行っている姿など、ずっと地域医療を支えてきた父の背中を見て育ちました。今度は、自分が地域に恩返しをしていきたいと強く思い、開業することを考えた時に、生まれ育った町以外での開業は考えられませんでした。
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- 建替えをするに当たり何か課題などあったのでしょうか?
- 雅一先生 : 息子から医院の建替えについて相談を受けたときに、建替えの工事期間中、診療を休まなくてはいけないことが一番大きな課題でした。建替えに必要な工事期間を聞いたところ、旧医院と敷地内に併設されていた自宅の解体工事も合わせると、約1 年程かかるとのとのことでした。
建替えの間、診療を休んでしまうと、患者さんが他院へ離れてしまうことも懸念されます。また、何よりずっと診てきた患者さんへ大きなご迷惑を掛けてしまいます。あとは、平成27 年1 月から、相続税制度が大きく改正され、基礎控除が大幅に縮小されます。相続税の対策もまだ行っていなかったので、なるべく相続税を抑え、どのように次世代に引き継いでいくかという事も大きな課題でした。
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- そうした課題があった中、医院の建替えを決意されたきっかけをお聞かせください。
- 雅一先生 : 一言でいえば、建設だけでなく、建替え期間中の診療継続の方法や、相続税対策、医療法人の継承など、多角的な視点から総合的に全てお任せできると思ったことです。今回の建替えに際しては、銀行との、返済期間及び金利等の借入条件の折衝から、保健所、厚生局への変更申請など、行政への必要な申請手続等も全てKudo カンパニーにお願いしました。
その中でも、建替えを決意するのに、一番大きかった要因は、「診療を続けながら建替え」ができるという提案を頂いた事です。次世代に継承していくには、建替えが必要であることはわかっていましたが、自分自身もまだ当面の間は、診療を行うつもりでいたため、約1年間、診療所を休診しての建替えでは、なかなか決意できませんでした。
「これからの医院経営は、開業すればどこでもうまくいった時代とは違い、特徴を持った診療を行うことで差別化を図るなど、医療にも経営的な戦略が問われる時代となっている。」など、医院経営に関する具体的なアドバイスを頂きました。また、建替え後の借入金返済のリスクをヘッジするために、綿密なマーケティングと、確かなエビデンスに基づいた、医療モール+女性向けデザイナーズマンションを併設するという斬新な事業を提案して頂いた事により、家賃収入という、将来に渡り安定した返済原資を確保する事ができました。
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- プチモンンドメディカルがプロデュースした「プチモンド」を初めて見られた時の印象をお聞かせください。
- 雅一先生 : 冒頭に申し上げた通り、「プチモンド」との出会いは、息子が通りがかりに「プチモンド」シリーズの一つである「プチモンド花園」を街で見かけた事がきっかけとなりました。その後、息子に誘われて、Kudo カンパニーのスタッフに、何ヵ所か「プチモンド」を案内してもらいました。その中で、「プチモンド」に対し、共通して感じたことは、高いデザイン性により圧倒的な存在感を持つ「地域のランドマーク」となっているということです。
潤二先生 : 初めて「プチモンド花園」の前をとおりかかったとき、プチモンドのデザインが目を引いたことはもちろんですが、1階には、2つの診療所と薬局が入る医療モールとなっており、2階、3階がデザイナーズマンションになっているという建物のコンセプトが非常に良いと思いました。医療モールにすれば、建替え後も、診療科目が違う父と自分が一緒に診療を継続できると考えました。
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- 約1 年の建替え期間を経て、医院の建替えが終わりましたが、今後の展望をお聞かせださい。
- 雅一先生 : 約1年の工事期間でしたが、振りかえってみると、診療を続けながらの建替えだったこともあり、あっと言う間に建替えをすることができました。建替え後の内覧会では、2日間で約600名の地域の皆様にお越し頂き、改めて地域の方々に支えられてここまで来られたのだと実感しました。
Kudo カンパニーの協力を得て、医院の建替えが出来た今、建て替え前を振り返ってみると、建替えを決心して本当に良かったと思います。このタイミングで建替えを決意しなければ、開業を考えていた息子も、親の医療法人を継承せずに、自身で新たな道を切り拓いていたと思います。この最適なタイミングで医院の建替えと、医療法人継承、相続税対策を同時に行う事ができたので、良かったと思います。これからもできる限り、自身の医師としての使命を全うしていきたいと思います。
潤二先生 : 多くの方々の協力をいただき、約40年間地域の皆さんに支えられてきた、「中村胃腸科」が「プチモンド稲毛」として生まれ変わりました。「中村胃腸科」もリニューアルし、自身の「なかむら歯科」も開業することができました。
これからは、自分を育ててくれたこの町の皆さんに恩返しをして、いつかは大きな父の背中を超えられる様に頑張っていきたいと思います。
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- 最後になりますが、これから医院の建替えを検討されている方に対して、何かアドバイスがあればお願い致します。
- 雅一先生 : やはり物事には最適な時期があると思います。小規模医療法人や個人医院は、後継者問題や相続対策など、少なくともいくつかの問題を抱えていると思います。しかし、一概に親の思いと、子供の思いが合致するとは限りません。そうした中、建替えの如何や、医療法人継承の如何に問わず、Kudo カンパニーの様に、様々な分野を総合的に相談できる会社に一度相談してみることをお勧め致します。その上で、断片的に判断するのではなく、複数の異なる選択肢の中から、最適だと思う決断をしていけばいいのではないでしょうか?
また、長時間に及ぶインタビューにご協力頂き、重ねてお礼申し上げます。医療法人一二三会様の益々のご発展を心よりお祈りいたします。